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生徒さんの思いを叶えるために。こころうたレッスン

 

――妙子さんのレッスンは、一般的な声楽レッスンとはかなり違う内容だということですが、どんなレッスンを行っているんですか?

 

シンプルに言うと、生徒さんがやりたいことと私ができることをすり合わせたオーダーメイド・レッスンです。

「うたのレッスンを受けたい」とひとくちに言っても、動機や目的は人によって違いますよね。どうしてうたをやりたいのか、何故レッスンを受けようと思ったのか、それによって何を達成したいのか…。うたのレッスンで本当に求めていることは何なのか、生徒さん自身が気付いていないということもとても多いです。

私の初回レッスンでは、まずカウンセリングから入るんですよ。レッスンやうたへの思いを聞き出し、レッスンに求めていることや達成したいことを明確にします。それから、その目的に合うようなスタイルでレッスンを行なっていきます。レッスンスタイルは大きく分けると「こころうた」と「からだうた」の2つに分かれます。

 

 

――「こころうた」と「からだうた」、どんな違いがありますか?

私は「うた」を「インナーボイス」と「ボイス」と分けて呼んでいるのですが、うたの歌詞や自分の感情と向き合って、自分の心の声(インナーボイス)を育てるのが「こころうた」で、主に「個人レッスン」で教えています。

一方で、純粋に発声(ボイス)を鍛えるのが「からだうた」です。こちらは技術面に特化して、からだの使い方を教えていて、こちらは主に「うたヨガ」で教えています。

私のレッスンでは、この二つを組み合わせて、生徒さん一人ひとりの本当の自分を引き出すことを目指しています。
心に響くうたを歌うためには、うたのスキルだけではなく、曲や自分自身に寄り添って歌うことが必要不可欠だと思うんです。一般的なレッスンとはだいぶかけ離れていますが、私にとっては、歌に必要なことを全て詰め込んだレッスンだと思います。

 

――マインド面から歌にアプローチしたいなら「個人レッスン」、スキル面から歌にアプローチしたいなら「うたヨガ」というようなイメージでしょうか?

はい、合っています。
その上で、レッスンの成果を披露する場として「うたプレ」があるというイメージです。

――いろんな取り組みをされているのですね。「うたプレ」も気になりますが、今日はレッスンについてお伺いしようと思っているので我慢します。(笑)では、インナーボイスを育てる「こころうたレッスン」について、もう少し教えてください。

「こころうた」レッスンでは、まずはその人がなぜうたをやりたいのか、うたを通して何がやりたいのか、究極的には、人生でやりたいことは何か、というようなことを明確にしていきます。レッスンでうたう曲は生徒さんに選んでもらうのですが、その歌詞の中には「インナーボイス」、つまり生徒さんが心から共感するもの、勇気づけてくれるもの、何かを発見させるようなものが必ず入っているんです。まずは歌詞を通して自分自身の心に寄り添い、自分への理解を深めることで、その人の本当の声が自然に引き出させることができます。

 

――カウンセリングとか自己分析のような役割も担っているんですね。では、「からだうたレッスン」はどんな感じなんでしょうか?

からだうたレッスンのほうが、一般的にイメージするボイストレーニングに近いと思います。ただ、私の場合、トレーニングする箇所はボイスではなくボディです。「喉が潰れる」という表現があるように、うたを喉で歌っている人がほとんどです。でも、「腹から声を出せ!」ってセリフ聞いたことありませんか?腹式呼吸とか腹式発声という言葉があるように、喉で声を出すよりも、腹から声を出した方がいい声が出てくるんです。でも、実は、腹から声を出すだけでは本当の声でうたうことはできないんです。本当に聞いた人の心が響く声を出すために必要なこと、それは「全身を楽器にしてうたうこと」です。概念的になってしまいますが、「声を出そうとするのではなく、全身を楽器にして音を奏でる」こと、これが発声において最も大切だと思っています。つまり、からだうたレッスンとは、自分の全身を楽器としてうたうことができるようにするためのレッスンです。

発声練習だけではなく、ストレッチやブレストレーニングなど、全身を動かしてレッスンをするので、皆さん息が上がってハアハアいっていることも多いですよ。感覚的にはヨガをして、筋トレをして、うたもうたうって感じでしょうか?(笑)

 

 

――どうしてこのようなレッスンをこなっているのでしょうか?普通のレッスンとはだいぶ違う印象を受けますが…。

私が歌手になるために大切だったことを形にしただけなんです。体を楽器にしてコントロールすることも、心と向き合って自分の気持ちに寄り添うことも、本当の意味でうたをうたうためには全部必要なことだったんです。

一番大切にしたい思いは、こころを伝えるためにうたがある、ということです。「どうして“うたごころ”ではなく、“こころうた”なんですか?」と聞かれたこともありますが、「こころうた」という言葉の順番にはこだわりがあって、「うたうことは、技術ではなく心。思いが先にあって、それを伝えるためのツールとしてうたがある。」だから、歌い手である生徒さんがうたいたいこと、伝えたいことをしっかり聞いて、心に寄り添いながらレッスンしています。他の人には応用できない、その人のためだけのオーダーメイドのレッスンを作り上げていくのが「曽根妙子のレッスン」です。

 

――なるほど。うたが上手くなるためのレッスンではなく、うたを伝えるためのレッスンということですね。具体的には、どんな生徒さんがいらっしゃるのですか?

色々な生徒さんがいますよ。年齢も学生さんからシルバー世代の方まで幅広いです。

うたを本業にしている方や、うたが大好きで趣味でうたいたいという方もいれば、喋るだけで喉が痛くなってしまうのを直したい方…。

うたをやりたいからというよりも、自分が変わりたいから来た、という方もいます。こころうたのコンセプトが響いたみたいです。自分の声って誰よりも自分が聞いていますよね。実際に話している声も、(頭の中で考え事をしているときの)内なる声も。だから、声を変えると自分も変わりますし、レッスンを通して、自分自身が変わっていく体験をされる方はたくさんいらっしゃいます。

 

 

――うたを本業にしている方へのレッスンというのはどんなものなんですか?

音大の学生さんや、ジャズ歌手、シンガーソングライターなどの生徒さんがいますが、レッスン内容は人それぞれですね。

例えば、音大の学生さんは、大学院でマニアックなバロック声楽を探究している子で、細かい音程にこだわるあまり、自分がどうしたいのか、どううたいたいのかを見失いかけていたように感じました。こころうたレッスンで自分の目指すうたを整理した後、彼女の苦手だったブレストレーニングをひたすら一緒にやりましたね。うっかりやりすぎて、酸欠でクラクラしたこともあります(笑)。

 

――経験者の方へのレッスンでも、こころうたレッスンは欠かせないんですね!今後、「曽根妙子のレッスン」をお勧めする人、こんな人にレッスンに来てほしいなどのイメージはありますか?

一番は、うたで何かやりたいことがある、という人に来てほしいと思います。覚悟を持って変わりたい、成長したいと思う方のサポートをしていきたいという思いがあります。

 

――今日はレッスンについてお伺いしましたが、レッスンだけでなく、コンサートで全国各地を訪れていると思います。レッスンとコンサートは妙子さんの中で何か違いがありますか?

レッスンというのは、生徒さんのための時間です。生徒さんの想い、生徒さんのやりたいことを叶えるために一緒になって取り組みます。

その一方で、コンサートは私のための時間です。もちろん聴きに来てくださる方あってのコンサートなので、観客の皆様を大切にしていますが、どちらかというと私の伝えたい思いがあって、それを表現するための場がコンサートという感覚の方が強いです。自分の「やりたい」から始まるので、その気持ちを素直に出していくことをコンサートでは大切にしています。

だからこそ、「やりたい」がある方はレッスンで叶えて欲しいですし、「やりたい」を見つけたい方はまずはコンサートで私の歌を聴いて欲しいなと思います。やり方は違っても、うたをツールとして関わる人たちを明るく照らせていきたいです。

 

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